タブレットをノート代わりに使うのは有用なのか? メリット・デメリットについて実際に利用中の医学生が答えてみた

学習法
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この記事に辿り着かれた方は、きっとこのように思っていることでしょう。

iPadで勉強するってよく聞くけど、実際のところどうなの?

どの程度iPadが普及しているかというと、2020年時点では大学生のタブレット保有率20%だったのに、2023年には40%まで増加しています。

参考 : 【2023年度版】大学生のSNS利用率・PCスマホ普及率アンケート調査結果(最長で13年分)(参照 2024/12/27)

そして私自身、勉強のツールは全てタブレットかスマホのどちらかに入っており、ほとんど紙を用いなくなって6年経とうとしています。

今回は、そんなタブレットヘビーユーザーであり、医学部の学生でもある私がメリット・デメリットについてお伝えします。

使ってみて分かったタブレットのデメリット

ぶっちゃけて言いますと、iPadでノートを取るのは紙より効率が悪い場面を多く感じます。

私の周囲にも「iPadを持っていはいるけど、勉強するときは普通に紙を使う」「iPadは動画教材を視聴するときしか使わない」という人も少なくありません。

理由を聞いてみると、このようなものが挙がりました。

  • サイズの制約: 手書きノートと比べた場合の違い、A4サイズとの比較。
  • 感度の制約: ペンのズレや遅延、紙に書くのとは異なる感覚。
  • 充電の制約: 長時間使用での不便さ、外出時の対応策。
  • 誘惑の問題: SNSアプリの通知や集中力低下の実体験。
  • 意図しない挙動:画面下部や、画面端に触れることによる意図しない挙動
  • 本体容量の制約:本体に保存できる容量が十分に多くはない
  • できることの制限: 紙なら工夫次第で無限の可能性がある

もう少し詳しく見ていきましょう。これらの点については、改善策も同時に提案していきます。

サイズの制約

私自身、勉強用のiPadの解説で、A4くらい〜だとか、 セミB5くらい〜だとか書いています。

出典『現役大学生がおすすめする学習用iPadを紹介 -各モデルを徹底比較-』

しかし、それはタブレットのサイズであり、ノートアプリを開くと、実際に書ける範囲はそれより狭くなります。

原因は色々ありますが……

  • タブレットのフレーム(枠)があるため
  • ノートアプリのツールバーがあるため
  • 画面端に、ホームに戻るアクションや前のページに戻るアクションが設定されているため

と言ったものが挙げられます。

私個人としては、上3つはそれほど気にしていません。ノートを使っても同じ問題は発生するからです。

タブレットでの問題点ノートでの問題点
画面サイズより書ける面積が小さいノートのサイズに比べ、罫線が引かれている面積が小さい
画面端にアクションが設定されており書きにくい紙の端は段差や、糊付け、リングなどがあり書きにくい

しかし、気になる人は一定数いるようです。

充電の制約

最近のタブレットは連続稼働時間がとても長くなっています。

2019年に公開された記事ですが、ITmediaさんの『現行のiPadで最もバッテリー駆動時間が長いモデルは?』では、第3世代 iPad Airが連続17時間稼働するという調査結果が出ています。

しかし、それは最初だけです。使えば使うほどバッテリーが劣化します。

私のタブレットも、最初は朝から夕方まで連続で使っていても、大学が終わった時点で30%ほど残っていました。しかし今では1桁です。

iPadユーザーの場合、GoodNotesが大電気喰いです。それはもう凄まじい勢いで電池がなくなります。

GootNotes5のみ、画面の明るさ最大、画面つけっぱなしで、1時間に17%程度のバッテリー消費。およそ6時間弱で充電が空になる計算。

充電ケーブルに繋ぎながら使うか、昼休みに充電して延命するかなどの工夫をしないと、夕方まで持ちません。

モバイルバッテリーの購入を検討するのも手です。なお、筆者の使用しているモバイルバッテリーはこちら

筆者が使用しているモバイルバッテリー

誘惑の問題

iPadを使う以上、誘惑はつきものです。

YouTube、X、Instagramにとどまらず、Safari、Slack、LINEも勉強中のあなたを怠惰の極みに誘ってきます。

これらの誘惑への対策も用意する必要があります。

  • ロックアプリを利用する
  • 集中モード中に特定のアプリの起動を阻止する

といった手がありますが、具体的な方法については、また別の記事を作成し、紹介したいと思います。

本体容量の制限

特にSDカードを使えないiPadで大きな問題となります。

128GBは最低ラインで、それ以上は利用計画に合わせて柔軟に対応する必要があります。

勉強用タブレットのストレージについて考察した記事も書いていますので、よろしければご参考になさってください。

なお、Androidの場合はSDカードを挿入できる機種が多くあるため、iPadほど大きな問題になることは少ないです。

しかしそれでも、128GBはあった方が良いです。

できることの制限

紙のノートなら自分の工夫次第で、できることを増やせるものです。

マステで目次を作る、緑マーカーで隠す、付箋で一時的なメモを貼り付ける…etc

しかし、ノートアプリだとそうは行きません。開発者が用意してくれた機能だけです。

例えば、アプリが対応していなければ付箋を貼ることすら出来ません。

このように『デジタルだから自由度が高い』は嘘です。

タブレットでノートを取るメリット

ここまでタブレットでノートを取るデメリットを話してきましたが、実際のところ私はタブレットで勉強しています。

そこには色々と理由がありますが……

  • デジタル資料との相性◎ : 講義資料やスライドの取り込み、直接書き込みできるのが便利
  • 画像を使い放題 : 写真を使ったノートが容易に作成可能。
  • 荷物の軽量化 : 大量のノートやテキスト・講義資料を持ち歩く必要がない。
  • 検索性 : 書いた内容を簡単に検索できるデジタルならではの利点。

特に上3つが大きな要因であると感じます。

デジタル資料との相性◎

最近はテキストも、大学の講義資料も、論文も、さまざまな文献がデータ化されています。

アナログだと、一々印刷しなければならず手間です。

一方、タブレットなら直接ノートアプリに取り込んで読み書きできます。

実際、私が学習にタブレットを利用し始めた理由は『大学の講義資料がPDFで配布されるから』です。

画像を使い放題

アナログで画像を使うのは中々厄介です。

自分でイラストを描くか、印刷して切り貼りするか、およそこのどちらかです。

タブレットであれば、カメラロールから写真を選択するだけ。他のデジタル資料もスクショを撮って貼り付けるだけ。

非常に簡単です。

ノートの画像利用例

ノートに利用している画像の著作権の関係でモザイク付きです。申し訳ありません。

荷物の軽量化(ペーパーレス化)

お恥ずかしい話ですが、私はカバンの中を整理するのが苦手です。

カバンの中は気がつけばグッチャグチャ。底にはペチャンコになったプリント類が堆積して化石になっていました。

なるべくデータを利用するようにしてから、紙を即座にサヨナラバイバイできるようになり、カバンの中もキレイになりました(当社比)。

また「タブレットを持ち歩く=全テキスト・ノートを持ち歩く」なので、調べたいことを容易に参照できるのも助かるポイントです。

まとめ

ここまでタブレットを利用して勉強することの、メリット・デメリットの両面を解説しました。

「タブレットを買ったはいいけど、全然使ってない」というような勿体ないことにならないためにも、当記事含むいろいろな意見を参考にして、自分に必要かどうかよく考えることをオススメします。

なお、当サイトのおすすめ学習用タブレットはこちらをご覧ください。

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